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路線価に基づく相続財産の評価は不適切⁈

路線価に基づく相続財産の評価に否定判決

日本経済新聞令和元年11月19日の記事です。8月末の東京地裁の判決で路線価に基づく相続財産の評価は不適切であるとした判決が波紋を広げています。

問題となった判決は、2012年6月に亡くなった被相続人が購入していた東京都内と川崎市内のマンション計2棟。購入後、2年半から3年半で男性は死亡し、相続人は、路線価などから2棟のマンションの相続税評価を約3億3,000万円で評価。銀行などからの借入金もあり、相続税額はゼロで申告していました。

男性が購入したマンション2棟の価格は計約13億8,700万円であり、路線価の実に約4倍でした。国税当局が行った不動産鑑定評価は約12億7,300万円、こちらの評価でも路線価評価と大きくかけ離れていました。

このため国税当局は、路線価による評価は適当ではないと判断し、不動産鑑定の価格を基に、相続税の申告漏れにあたると指摘し、計約3億円の追徴課税処分を行いましたが、相続人側が取り消しを求めて提訴していました。

財産評価基本通達6の適用

財産評価基本通達には、土地や家屋などの相続財産は「時価」での評価によるものとし、またその価額は、「財産評価基本通達」の定めに従い、評価した価額によるとされています。土地については、原則として、「路線価方式」によって行われると、財産評価基本通達には記載されています。路線価は、土地取引の目安となる公示地価の8割です。

このため、現金よりも不動産を購入して相続した方が相続税が節税される傾向があり、この節税目的での不動産取得は広く行われています。

財産評価基本通達6に「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する」という規定があります。今回、国税当局はこの「6」を適用して追徴課税処分を行っています。

判決では、「特別の事情がある場合には、路線価以外の合理的な方法で評価することが許される」と指摘、「近い将来に発生することが予想される相続で、相続税の負担を減らしたり、免れさせたりする取引であることを期待して実行した」と認定し、国税当局が主張する「6」の適用による不動産鑑定の価格が妥当とされました。

相続人らは判決を不服として控訴しています。今後の動向に注目が集まりそうです。

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