新型コロナウイルスによる路線価の減額補正は見送りへ

今回見送りとなったのが大部分の地域の地価が路線価を下回らなかったためですが、一部には１５％以上下落した地域もありました。しかし当該地域は東京都台東区浅草１丁目の１６％の下落など、全国６か所のみにとどまったようです。いずれも訪日外国人のインバウンドによる増加などで地価が上昇した地域であり、今回の新型コロナウイルス感染症による訪日外国人の減少が影響を与えたものとなっています。

国税庁は減額補正の条件について、広域な地域で大幅な地価下落が確認された場合としており、かねて路線価が地価の８割程度に設定されているため、２０％以上の下落幅が判断材料の一つと見られていました。しかし、今回は基準を満たす地域が生じなかったようです。

国税庁は今後、７月から１２月分の路線価の地価への対応については、改めて判断するとのことです。